人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日本からネットショップで中国に展開できるUCモール!決済・翻訳も安心です。


by ucj
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

【中国】小型車をめぐる中国自動車市場での新たな競争

-黄暁春(野村綜研(上海)咨詢有限公司)

 今回は中国自動車市場において最近話題となっている小型車市場についてみてみたい。小型車と言っても、日本では排気量1001~1599ccの車が小型車と定義されているが、中国では価格や車体の大きさや排気量等さまざまな基準で区別されており、決まった定義はなかった。

 2006年3月に国家発展・改革委員会(発改委)により自動車消費税が改定され、排気量1001~2199ccの車に対する税率が3段階に分けられた。そのうち排気量1001~1499ccの車の自動車消費税は従来に比べて2%の減少となった。日本と同じような見方をすれば、排気量が1001~1499ccの車を小型車と定義できるのではないだろうか。


 前回述べたように、01年からの自家用車ブームの爆発は、上海GMのSail、天津汽車のシャレード2000、長安鈴木のCultusなどの小型車を筆頭に始まったといってよい。その後2ケタの伸びで市場はますます拡大している。05年の小型車の販売台数は約100万台に達し、乗用車全体の販売台数の36%を占め、前年比では25.1%の成長率を記録した。小型車の販売量の絶対量からみても、すでに自動車大国の日本を超える勢いである。

 NRIが毎年行っている独自の調査結果からみても、小型車に対する今後の購入意向は04年と比べて約10%も上がっている。InsightCN社が06年年初に実施したネット調査の結果によると、約8割の消費者が小型車を購入対象として検討していることが分かった。小型車を選ぶ理由は主に燃費、価格、維持費であることから、現在の中国の一般消費者にとって自家用車の選択基準のうち最も重視されているのは経済性であると考えられる。このように、小型車市場は今後の自家用車市場で依然重要な位置づけとなるだろう。

 自動車「新消費税」以外の環境の変化として、ガソリン価格の上昇や政府主導の環境保護政策や省エネの啓蒙活動等の影響を受けて、小型車市場の拡大を促進する環境が整ってきたことが挙げられる。小型車に対するニーズは、車体サイズだけでなくより技術性の高い「高燃費、高品質」にシフトし始めており、小型車をめぐる新たな競争時期が始まろうとしている。(執筆者:野村綜研(上海)咨詢有限公司・黄暁春)


■ニュースのURL:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060619-00000001-scn-cn

(サーチナ・中国情報局) - 6月19日10時15分更新
by ucj | 2006-06-20 11:00